原発廃炉は可能か? ~計画とその現実~/BS世界のドキュメンタリー
  • 10 年前
原発廃炉は可能か? ~計画とその現実~/BS世界のドキュメンタリー

原子力発電を進めてきた国々は今、老朽化や閉鎖などによる廃炉を着実に行うという局面を迎えている。ドイツやフランスなどで進む廃炉プロセスと、それぞれが直面する状況を見つめる。

ドイツではかつて、岩塩採掘所に放射性廃棄物を埋めていたが、岩塩が割れ地下水が流れ込む状態になり、回収もままならなくなるという苦い経験をした。廃炉が始まって18年になるルブミン原発では、安全な管理方法が見つからないため、使用済み核燃料が現地にそのまま保管されている。

2005年に廃炉となったアメリカ・メイン州の原発では、建屋の取り壊しをダイナマイトで爆破する形で行った。1960年代には放射性廃棄物を海に投棄していたフランス。現在は、地下深くの粘土層に多重のバリアシステムを持つ地層処分場を建設中だが、住民から反対の声が上がっている。

専門家は、放射性廃棄物の処理は、予想されていたより難しく、コストがかかると指摘。原子力分野の“先進国”と言われる各国は、高レベル放射性廃棄物の有効な処分方法をなかなか見いだせていない。

原題:Decommissioning Nuclear Power Plants: Mission Impossible?
制作:Eclectic Presse / ARTE France (フランス 2012年)
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