原子力大国 アメリカ
  • 10 年前
NHK BS世界のドキュメンタリー 2013.12.17.
原題:The Atomic States of America
制作:9.14 Pictures (アメリカ 2012年)

世界最大の原子力大国アメリカでは、原発を含む数多くの原子力関連施設が稼働する一方で、事故や汚染物質の流出などの問題を抱えている。健康被害を訴える住民や、規制当局の当事者などへの取材から、原子力大国の姿に迫る。
第二次大戦中、マンハッタン計画で始まった原子力の軍事利用。核関連の研究機関は戦後も活動を続け、原子力を使った発電技術が生まれた。1960年代に始まった原発の建設ラッシュは、79年のスリーマイル島の原発事故でいったんストップしたが、近年、原発は温暖化対策のため再び注目を集めるようになっていた。
しかし、原発が本当に安全に運転されているのか、疑問の声も上がっている。ロングアイランド島の原子力関連の研究所の周辺では、ガンなどの難病にかかる人が急増。住民たちは、敷地外にトリチウムが漏れていたという記録を発見した。近くに活断層があるニューヨーク州のインディアンポイント原発では、福島の事故後、耐震性への懸念の声が高まっている。原発の安全性を審査し運転免許の更新を行うのが、NRC(原子力規制委員会)だが、連邦議会に予算を握られているため、その干渉を懸念する声もある。そして、オバマ政権は放射性廃棄物を受け入れるために建設されていたネバダ州ユッカマウンテンの最終処分場計画を中止した。原子力大国アメリカはどこに向かうのか?
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